香芝市にある花咲く動物病院のブログ

花咲く動物病院便り

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緊急状態に陥る危険がある草食動物の結石とは?

皆様こんにちは🌸サクラの綺麗な季節になりましたね

当院では今年度から2人のスタッフが加わり賑やかになりました。2人の成長を温かく見守っていただけますと幸いです☺️

さて、今年度の最初の投稿はうさぎをはじめとする草食動物の結石についてです。

結石は、エキゾチックアニマル診療において非常に多く相談を受ける泌尿器疾患です。草食動物の結石は初期段階では気づきにくい病気です。結石は進行すると排尿障害や強い痛みを伴うため、生活の質が大きく低下します。本記事では、結石の症状、原因、検査、治療、予防まで詳しく解説します。


結石とはどのような病気か

草食動物の結石は、膀胱や尿道にカルシウム成分が蓄積して石のように固まる病気です。特にうさぎの尿はもともとカルシウムを多く含む特徴があります。うさぎの体は過剰なカルシウムを尿として排出するため、結石が形成されやすい体質です。

うさぎの結石の特徴として、砂状の沈殿物から固い石までさまざまな状態で存在します。実際には、歯磨き粉のようなざらざらした尿や泥状の尿が膀胱内に溜まるケースも多く見られます。結石は早期に対処することで重症化を防ぐことができます。


結石の症状チェック

結石は症状に気づくことが早期発見につながります。飼い主様が日常的に観察することが重要です。

《初期症状》

結石の初期症状は軽度で見逃されやすい特徴があります。トイレの回数が増える変化は重要なサインです。トイレに座る時間が長くなる場合も注意が必要です。尿の色が濃くなる、または白い沈殿が増える状態も結石の前兆です。初期段階で受診したうさぎは、内科治療のみで改善することが多いです。

《進行後の症状》

結石が進行すると症状は明確になります。血尿が見られる場合は膀胱や尿道の粘膜が傷ついている可能性があります。排尿時に鳴く様子は強い痛みのサインです。食欲低下や活動量の低下も全身状態の悪化を示します。

排尿できずにぐったりしたり呼吸状態の悪い状態で来院する個体もいます。尿が完全に出ない場合は命に関わる緊急疾患です。


結石の原因

結石は複数の原因が関与して発症します。原因を理解することが再発予防につながります。

結石は水分摂取量が少ないと発症しやすくなります。水分が不足すると尿が濃縮され、結晶ができやすくなります。特に冬場は飲水量が減るため注意が必要です。

実際に水分摂取量を増やしただけで、尿の沈殿が改善した症例も多く存在します。治療の1つとして点滴の治療を継続することで改善するケースも多く見られます。


結石の検査

レントゲン検査や超音波検査によって診断可能な場合があります。早期診断できればその後の治療に大きく関わります。結石はレントゲン検査で確認できます。無症状のままレントゲンを撮ったら複数個結石が見つかることもあります。カルシウム結石は白く映るため診断しやすい特徴があります。


結石の治療方法

状態に応じて治療法を選択します。

結石が自然治癒することは少なく、軽度でも適切な管理が必要になります。早期対応が改善の鍵になります。また、再発しやすい疾患のため、再発率を下げるためにも定期的な検診が必要になります。

《内科治療》

結石の軽度症例では内科治療を行います。水分摂取量を増やしたり点滴治療を継続で実施し、血尿などの症状がある場合は内抗生剤や消炎剤等の投与を行います。鎮痛薬を使用して痛みを軽減することもあります。

結石による膀胱炎の症状は数週間から1ヶ月程度で落ち着くことが多いですが、結石自体の治療は個体差はあるものの体質によるところが大きいため継続での治療が必要になります。

《外科治療》

結石のサイズや場所によっては手術が必要です。膀胱や尿道を切開することにより結石を摘出します。特に尿道に詰まっている場合は緊急対応が必要です。外科治療は命を救うために必要な選択です。術後は再発防止の管理が重要になります。


結石を放置するリスク

結石は放置すると深刻な状態に進行します。

《結石と尿閉》

結石が尿道に詰まると尿閉が起こります。尿閉は数日以内に命に関わる状態になります。一定時間以上排尿がない場合は緊急対応を行うこともあります。特に尿道が狭い男の子で多く見受けられます。

《結石と慢性膀胱炎》

結石は慢性膀胱炎を引き起こします。炎症が続くと膀胱壁が厚くなったり慢性的に排尿障害が出ることもあります。治療期間が長期化する原因になります。


結石の予防方法

結石予防には十分な水分摂取が必要になります。日頃の飲水量が少ない子は特に、定期的に点滴を継続することで予防できる場合もあります。特に、一度手術を経験した子では再発を防ぐため点滴治療がより大事になります。


まとめ|草食動物の結石は早期発見と予防が重要

草食動物の結石は早期発見と適切な管理によって重症化を防ぐことができます。日常の小さな変化から気づくことができます。トイレの様子や尿の変化に気づいた場合は早めに受診することが重要です。早めの対応が健康を守る最善の方法です。