花咲く動物病院新聞 第一号 blog版
分類
げっ歯目,リス科,リス亜科,シマリス属に分類されます。
生態・習性
シマリスは「昼行性」で、昼間に活発に行動し、夜には巣に戻ります。
木に登るのも得意ですし、穴を掘るのも得意です。
半樹上性の動物です。
基本は単独生活をする動物です。
シマリスには頬袋があります。
食べ物を詰めて運ぶのに役立っています。
食性
植物質を中心にした雑食性です。
シマリスに適したフード
当院でもお取り寄せできます。
おやつ
コミュニケーションツールとして少量なら与えてもいいですが、与えすぎには注意しましょう。
「コレはあげてもいいの?」など疑問があれば、ご相談下さい。
飼育環境
ケージ
・シマリスは上下左右、活発に運動をする動物なので、広くて高さのあるケージを選びましょう。
・パーチやステージなども設置し、登ったり下りたりの運動ができるようにしてあげましょう。
※シマリスは脱走の達人です。少しの隙間からでも脱走するので、十分に気をつけましょう!!
床材
小動物用の広葉樹チップなどを床材に使用します。シマリスはトイレを覚えないので、床材の交換は頻繁に行い、清潔を保ちましょう。
給水ボトル
水は毎日換えて、いつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。夏場は水も傷むのが早いので気をつけましょう。
巣箱
元々、巣穴を作って生活をする動物なので、巣箱を設置して、落ち着ける場所も作ってあげましょう。
砂浴び場所
シマリスは砂浴びをすることがお風呂の代わりになります。
ストレス発散にもなるので、小動物用の浴び砂を容器に入れて設置しましょう。
ごはんを隠せるアイテム
ごはんを隠したり、隠れたごはんを探したりするためのアイテムを設置するこtで、シマリスがもっている本来の行動レパートリーをできるだけ満たしてあげることも大切です。
シマリスの歯について…
シマリスの前歯は一生伸び続けます。
そのため「不正咬合」などのトラブルがよくあります。
不正咬合になってしまった子は、動物病院で定期的に歯を切ることが必要となります。
よくケージの金網をかじる子、ごはんをボロボロこぼしながら食べる子、ヨダレが出ている子などは、不正咬合の可能性があるかもしれません。
放っておくと重症化して治療もどんどん大変になってしまうので、少しでも心配に思ったら受診をすることをおすすめします。
うちの子の様子が少し違う?と感じたら…
シマリスは小さい動物なので、異変に気付くのが遅くなりがちです。
「いつもと行動が違う?」
「ごはんを食べていないかも?」
「うんちの数や状態がいつもと違う?」
など、少しでもいつもと様子が違うと感じたら、早めの受診をおすすめします。
シマリスを移動させるときは…
ケージの掃除をするとき・動物病院へ連れて行くときなどに、キャリー型の小型ケージや、プラケースなどがあると便利です。
移動の際にあまりストレスのかからないようにするために、普段から入ることに慣れさせておきましょう。
注意すること
※リスは野生下では冬眠をしますが、飼育したで冬眠をすることは非常に難しく、また、冬眠をさせると短命な傾向にあるともいわれているため、冬眠はさせないようにしましょう!!
(環境温度は18〜28℃が適当といわれています。)
※リスのしっぽは長くてふさふさでよく動き回りますが、骨を残して簡単に抜けてしまいます。
しっぽを握ってひっぱる行為などは危険ですので注意しましょう!!
※ペットショップで販売されているシマリスはほとんどが中国から入ってきており、日本に元々住んでいるリスとは種類が異なります。
逃してしまったり、飼育放棄をして野に放ってしまったりすると、生態系の破壊にもつながりますので、その様なことのないようにしましょう!!
本編のシマリスクイズの答え
①タイワンシマリスというリスは、シマリスと同様に半樹上性のリスである。
こたえ:×
②リスのアゴの筋肉は非常に発達している。
こたえ:○
③オスのリスの睾丸は春に降りてきて、秋になるとひっこむ。
こたえ:○
④リスは夜行性である。
こたえ:×
文・イラスト:石崎 紋子(花咲く動物病院看護師)